つくり手は、BLUEWHITEさん
「気取らない力の抜けたデイリーウェア」をコンセプトに、Tシャツやスマホケースなどのオリジナルアイテムを制作。
https://minne.pro/@blwh
今回取材でお邪魔したのは、ヴィンテージ感漂うTシャツや、出番を待つ色とりどりのアイテムがずらりと並ぶ、撮影などに使用されているという心地よい空間。

「よろしくお願いします」とリラックスした笑顔で迎えてくださった佐久間さんのかたわらには、ご自身で作品を撮影される際の愛用カメラが置かれています。

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シルク・ドゥ・ソレイユへの挑戦と、突然の「ゼロ」
── まず、洋服やグッズをつくり始めたきっかけを教えていただけますか?佐久間さんはもともとBMXのプロライダーとしてご活躍されていたんですよね。

佐久間さん
はい。自転車との出会いは中学生の頃に見た映画『E.T.』でした。最後の自転車で空を飛ぶシーンに衝撃を受けて、最初は間違えてマウンテンバイクを買っちゃったんですけど(笑)。その後、高校生の時にテレビCMでBMXを見て、「これだ!」と本格的にのめり込みました。
ものづくりを始めたのは2014年頃ですね。それまではBMXのプロとして活動しながら、コレクションブランドで会社員として経験を積んでいました。
── そこから、ご自身のブランドを立ち上げるまでにどのような経緯があったのでしょうか?

佐久間さん
当時、世界最大のエンターテインメント集団である「シルク・ドゥ・ソレイユ」への出演を目標にしていたんです。オーディションには合格したものの、枠の関係でずっと出演待ちの状態で。どうしても熱意を伝えたくて、単身カナダのモントリオールにある本社までBMXを持って直談判に行ったりもしました。
── 本社まで直談判に!すごい行動力ですね。
佐久間さん
向こうの担当者に「今新しい演目を考えているから待ってて」と言われて、そこから合計8年ほど待ちました。そして、ついにオファーをいただいたんです!……でも、本当に運命のいたずらというか、ちょうどそのタイミングで膝の靭帯を手術したばかりで。主治医からも「今行ったらお前は使い物にならなくなる」と止められ、出演を断念せざるを得ませんでした。

── 8年越しの夢がかなう瞬間に……。その時の悔しさは計り知れません。そこからどのように気持ちを切り替えられたのですか?
佐久間さん
ものすごく悔しかったです。でも同時に、「今まで自分が積み重ねてきたことは間違っていなかったんだ」と実感できた出来事でもありました。オファーを断念して、目の前の目標がプツンと途切れた時、逆に「自分は今、ゼロの状態だ。ここから何にでもなれるんだ」と妙に吹っ切れたんです。
その後、友人の紹介でアパレルブランドの企画・製造に関わるようになり、次第に「自分でも何かをつくりたい」と思うようになりました。
服づくりを通して描く「ペイ・フォワード」の世界
── パフォーマーとしてのご経験は、今のものづくりにどのような影響を与えていると感じますか?

佐久間さん
プロライダーとしてパフォーマンスを続けていた理由は、あるシンプルな考えに基づいています。映画『ペイ・フォワード』の世界観なんですが、ひとりが3人に善いことをし、その3人がさらに別の3人へ……と連鎖していくことで、世界がすこしずつ良くなっていくという考え方です。
自分はその「善いこと」を、パフォーマンスを見た人の「笑顔」に置き換えて活動していました。
── 映画のメッセージを、ご自身のパフォーマンスで体現されていたんですね。

佐久間さん
青臭いと思われるかもしれませんが、本気で「世界をちょっとでも優しくしたい」と考えていて。そしてこの考え方は、今のものづくりにもそのままつながっています。自分のつくった服を着た人がうれしい気持ちになって笑顔になり、その人が誰かに会った時、いつもよりやわらかい表情で接する。そうやって笑顔の連鎖が広がっていったらいいな、という思いで服をつくっています。
佐久間さんの真っ直ぐな言葉からは、手法が「自転車」から「服」へ変わっただけで、根底にある「誰かを笑顔にしたい」という表現者としての熱い芯は全くぶれていないことが伝わってきます。
資金ゼロからのスタート。アイデアをプロと形にする喜び
── 佐久間さんは、ご自身で一から縫製などをされているわけではないとお聞きしました。制作はどのように進められているのですか?

佐久間さん
はい。自分で手を動かして一からつくる部分はプロフェッショナルに任せようと決めています。自分は一番「イメージを出す側」に徹して、信頼しているイラストレーターや、長くお付き合いのあるプリント工房の職人さんと話し合いながら形にしていくスタイルです。工場の方から「こんなかすれプリントもできるよ」と提案をもらってアイデアが広がることもありますし、納得がいくまで何度もやり取りをしてつくり上げています。
── チームでひとつのものをつくり上げる感覚は、BMXのチームパフォーマンスにも通じるものがありそうですね。minneでの販売は、最初どのようなアイテムからスタートしたのですか?
佐久間さん
最初は「とにかく資金をつくらなくては!」と思って、誰もが持っているスマホケースの販売から始めました(笑)。ありがたいことにそこが順調にいって、本当につくりたかったTシャツなどのアパレルも展開していけるようになった、という流れです。

── そうだったんですね!実際にお客さまの手に渡ってから、印象に残っているエピソードはありますか?
佐久間さん
以前、スマホケースを購入してくださったお客さまが「街で使っている人を見かけて、気になって必死に調べて辿り着きました」とメッセージをくださったことがありました。あとは、街中で僕のつくった服を着ている人を見かけたと、友人が教えてくれた時も最高にうれしかったですね。自分の知らないところでアイテムが広がり、誰かの目に留まってつながっていく瞬間に、「ああ、つくっていてよかった」と心から感じます。
コミュニケーションツールとしてのTシャツ。

── スマホケースから始まり、今はアパレルも幅広く展開されていますが、BLUEWHITEのアイテムの中でも、Tシャツはとても存在感がありますね。佐久間さんにとって、Tシャツとはどんな存在ですか?

佐久間さん
「コミュニケーションツール」ですね。Tシャツのプリントがきっかけで、初めて会う人とも会話が生まれたり、関係がすこしやわらかくなったりする。コミュニケーションをより楽しくしてくれる存在だと感じています。だからこそ、着る人を限定してしまうようなデザインはつくらず、職業や年齢に関係なく、その人らしさを引き立てるバランスを大切にしています。
── グラフィックだけでなく、Tシャツそのものの質感も魅力的です。ボディ(生地)選びやプリント方法にはどんなこだわりがありますか?

佐久間さん
一番大切にしているのは、「また着たい」と思ってもらえる生地感です。厚すぎず薄すぎず、着心地の良さとシルエットの崩れにくさ、そのバランスを重視してボディを選んでいます。
プリントに関しては、シルクスクリーンをベースにしつつ、デザインやボディとの相性を見ながら、染み込みプリントやかすれプリントなどを細かく使い分けて、風合いを出しています。
── 今までつくったTシャツの中で、特にご自身のルーツが色濃く反映されているものはありますか?

佐久間さん
「フレンチロゴ ヴィンテージTシャツ」には特に思い入れがありますね。シルク・ドゥ・ソレイユの本社があるカナダ・モントリオールに直談判に行った際、数ヶ月間現地に滞在しながらストリートパフォーマンスを続けていたんです。その時に肌で感じた現地の空気感や、好きな映画からのインスピレーションを掛け合わせて生まれました。自分にとって大きな挑戦だった時期の記憶が詰まっている、特別な一枚です。
春夏の新作「NICE CREAM」と、遊び心あふれる仕掛け
── ブランド名「BLUEWHITE haberdashery」の由来を教えてください。

佐久間さん
ブランド名は「BLUEWHITE」で、これはサーカスの移動テントの配色(青と白)からインスピレーションを受けて名付けました。「haberdashery(服飾雑貨)」というすこし珍しい言葉は、クエンティン・タランティーノ監督の映画『ヘイトフル・エイト』に出てきたお店の名前から取りました。アパレルから雑貨まで幅広く展開する自分のブランドにしっくりくると感じて、minneのショップ名に採用しています。
── 映画からのインスピレーションが多いのですね。普段、アイデアはどんな瞬間に生まれることが多いですか?

佐久間さん
昔、スポンサーを受けていた中目黒のセレクトショップの先輩に「映画を見ろ、学べるものがたくさんあるから」と言われて、レンタルビデオ屋でバイトしながら1日2本映画を見ていた時期がありました。今でも、映画を観たあと、コーヒーを飲みながらリラックスしている時間にアイデアが浮かぶことが多いです。日常の中のちょっとした「これいいかも」という感覚を拾い上げて、デザインに落とし込んでいます。
── 今回、春夏の新作として登場する「ナイスクリーム」のアイテムも、そういった日常の感覚から生まれたのでしょうか?

佐久間さん
はい。モントリオールに滞在していた時、現地のベーグル屋さんやアイスクリーム屋さんのロゴの配色や雰囲気がすごくかっこよくて、いつかああいう架空のショップデザインをつくってみたいと思っていました。
そこに「NICE」というポジティブな言葉と「ICE CREAM」を掛け合わせて「NICE CREAM」にしました(笑)。
── Tシャツは同じデザインで3つのシルエット(オーバーサイズ、クロップド丈、ヴィンテージウォッシュ)を展開されているのも魅力的ですね。さらに今回はトートバッグも登場するそうですね!

佐久間さん
いろんなシルエットや着心地を楽しんでほしくて、Tシャツは3型用意しました。さらに日常使いしやすいシンプルなキャンバス地のトートバッグもつくりました。
実は、3ヶ月くらい前からTシャツを買ってくださったリピーターのお客さまの梱包の中に、この「NICE CREAM」のキャラクターシールをこっそり忍ばせていたんです。「なんだこのキャラクター?」とにおわせておいて、今回の新作リリースにつなげるというちょっとした遊び心です(笑)。

── そんな仕掛けがあったとは!シールを持っていた方は「これだったのか!」と笑顔になりそうですね。まさに遊びの積み重ねですね。
佐久間さん
どんなシーンでも、気負わず自分らしく、ニッコリして身につけてもらえたら最高ですね。
新たな挑戦。ストリートカルチャーと「Boro(古布)」の融合
── 今後チャレンジしてみたいことや、新たに取り組んでいることはありますか?

佐久間さん
パートナーと一緒に、日本の「Boro(古布)」をリメイクした一点物の制作を始めています。パートナーの父が福島で古布を扱う仕事をしていて、その古い布をつぎはぎして、ぬいぐるみをつくったり、BLUEWHITEのTシャツにアートピースのように手縫いやミシンで重ねていく表現に挑戦しています。
── ストリートカルチャーと日本の伝統的な古布の組み合わせ、ものすごく新鮮でかっこいいですね!ぬいぐるみも独特の愛嬌があってひきつけられます。

佐久間さん
ありがとうございます。すでに東京の骨董市などのイベントではパートナーが出店して販売を始めていて、海外のお客さまからもすごく反応が良いんです。今後はBLUEWHITEのショップでもすこしずつ展開していけたらと準備を進めています。
── 最後に、BLUEWHITEとして「ここだけは変えたくない」と思っていることを教えてください。

佐久間さん
「自分がつくっていて楽しいと思えないものはつくらない」ということです。デザインや生地感を含めて、お客さまが手に取った瞬間に笑顔が生まれ、その先につながっていくイメージが持てるかどうか。そうした「ペイ・フォワード」のイメージが描けないものは、形にしないと決めています。
── 佐久間さんのぶれない哲学が、そのまま作品の温かさや心地よさにつながっているのですね。これからの展開もとても楽しみにしています。本日はありがとうございました!

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期間限定!BLUEWHITE「全品送料無料」キャンペーン

今回のインタビュー記事公開を記念して、BLUEWHITEさんが特別なキャンペーンをご用意してくださいました!
【2026年5月末日まで】の期間限定で、BLUEWHITEのショップ内にある販売中の作品がすべて送料無料にてお買い求めいただけます。
これからの季節に大活躍間違いなしの新作「ナイスクリーム」シリーズや、人気のTシャツ、スマホケース、トートバッグなど、ショップ内のすべてのアイテムが対象です。ぜひこの機会に、BLUEWHITEさんのショップをゆっくりとのぞいてみてくださいね!
キャンペーン期間:2026年5月8日(金)〜 2026年5月31日(日)
対象アイテム:販売中の作品全品
BLUEWHITEさんのショップ:https://minne.pro/@blwh
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